【付録ゲーム】
ヴェリキエ・ルキ攻防戦 (ディルク・ ブレネマン)
◆付録ゲーム『ヴェリキエ・ルキ攻防戦』マップ(A1/フルサイズ)
◆付録ゲーム『ヴェリキエ・ルキ攻防戦』(ヴェリキエ・ルキ周辺)
◆ユニット『ヴェリキエ・ルキ攻防戦』12.5mm
◆ユニット『ヴェリキエ・ルキ攻防戦』(ドイツ軍拡大)
◆ユニット『ヴェリキエ・ルキ攻防戦』(ソ連軍拡大)
《真夏の付録で背筋が凍る? もう一つのスターリングラード》
コマンドマガジン第76号の付録は『ヴェリキエ・ルキ攻防戦』。かつてMiH(モメンツ・イン・ヒストリー)社ブランドとして発売された『Velikye Luki』のライセンス版だ。デザイナーはディルク・ブレネマン。
『ヴェリキエ・ルキ攻防戦』の特徴は〈T3システム(TtTシステムとも)〉と呼ばれる、ゲームシステムを採用していることだ。これは部隊ユニットの行動にC3Iポイントの消費を必要とすることと、戦闘解決に「戦闘チット」が採用されたシステムの事で、コマンドマガジン第56号付録『Turning the Tables/ターニング・ザ・テーブルズ』を始祖とするゲームシステムである(ちなみに第二弾は別冊で発売中の「東部戦線の崩壊」に収録された『死闘!北方軍集団』)。
『ヴェリキエ・ルキ攻防戦』は、1943年1月にヴェリキエ・ルキに対して実施されたソ連軍の攻勢を再現している。赤軍の狙いは、レニングラード〜ヴィテブスク間の鉄道の遮断と、全体の主戦場であるスターリングラード方面およびルジェフの突出部からドイツ軍予備兵力を吸引することにあった。この作戦を成功させるためには、鉄道と道路が集中しているヴェリキエ・ルキの確保が不可欠だったのである。この地域に展開しているドイツ軍は、消耗した2個師団と雑多な小部隊だけだった。しかし、ヴェリキエ・ルキのわずかな守備隊は、数ヶ月の時間を費やして防御施設を構築していた。この戦いは東部戦線ではありふれた風景となってゆく、残忍で血まみれな戦いとなるのである。
『ヴェリキエ・ルキ攻防戦』は、上記の軍事作戦を再現する2人用の作戦級ゲームである。2人のプレイヤーはどちらかの陣営を受け持ってゲームを遊ぶ。また、1人で両軍を受け持つソリテアプレイも可能である。
片方のプレイヤーはドイツ軍のヴェーラー作戦集団および第59軍団の残余部隊を、もう片方のプレイヤーは3個軍団の増援を受けたソ連軍第3突撃軍を担当する。
全世界の目がスターリングラードに注がれていた42年冬、ともすれば中央軍集団の崩壊さえも招きかねなかったルジェフ攻勢のカギとなった、ヴェリキエ・ルキの戦いの実相を追体験できる。それが『ヴェルキエ・ルキ攻防戦』だ。
■コンポーネント
◇『ヴェリキエ・ルキ攻防戦』マップ/A(フルサイズ)1枚
カウンターシート/280個(12.5mm)1枚
ルールブック/20ページ〈シナリオ2本〉
スケール 1ヘクス/2km ユニット 大隊〜旅団
特集1は〈ヴェルキエ・ルキ攻防戦〉。付録ゲームに関連してのヒストリカル・ノート、同テーマとして有名なGDW社の『ホワイト・デス』ゲームレビュー、そして創刊以来のコマンドマガジンが収録してきた東部戦線関連のゲームを、実際の戦線推移に沿って時系列順にしています。
特集2は〈アジアン・フリート〉。2007年8月1日に発売されたばかりのコマンドマガジン別冊『アジアン・フリート』に関連して、シナリオ4〈Invation Taiwan〉の第1ターンリプレイを詳細に追い、実際のゲームの流れを説明します。また、S&T第244号に掲載された現代海軍事情関連記事〈The Next Naval War〉を翻訳収録しています。
好評の作戦研究連載は、75号付録ゲームとして人気の『Across the Dnepr』について、デザイナーズノートと序盤のプレイ指針を掲載。GMTの傑作戦略級カードドリブンゲーム『For the People』作戦研究第4回では、1864年シナリオを中心に考察しています。また、74号のゲームレビューに引き続き『Epic of the Peloponnesian War(CoA)』の作戦ガイド&リプレイを収録。また、戦略立案の側面からゲーム展開を予測する重要性を説いたコマンドマガジン第70号『ウクライナ44』のレビュー後編にもご期待ください。
■特集1
「ヴェリキエ・ルキ攻防戦」
●歴史概説「ヴェリキエ・ルキから来た男」
●ゲームレビュー『ホワイト・デス』(GDW)
●ゲーム紹介「コマンドが駆け抜けた東部戦線」
■特集2
『アジアン・フリート』
●ゲーム解説&リプレイ〈シナリオ4:Invation Taiwan〉
●現代海戦事情「来るべき海の戦争 」
■作戦研究 & ゲームレビュー
●『Epic of the Peloponnesian War』作戦研究&リプレイ(鈴木拓也)
●『For the People』作戦研究 第4回(近藤友樹)
●『Ukraine44』戦いの混沌の中に屹立せよ!(大久保城治)
連載&不定期連載
●この兵士(ブロガー)に聞け!
●ゲーマーいちねんせい放浪記
●復活!男泣き戦争映画塾
●「茶せんマゲ戦記」by ラブノブ会
他、好評連載
Q:使用可能鉄道線へクスとは、“3.4へクスの支配”の適用を受けるのでしょうか。適用されるとしたら、増援を登場させようとする鉄道線へクスに、自軍ユニットがいるかZOCをおよぼしていないといけないという事になるのですが。
A:「3.7 使用可能鉄道線ヘクス」は「3.4 ヘクスの支配」を必要としません。
自軍補給源まで敵ZOC、及び敵ユニットを含まない連続する鉄道線であれば、自軍が支配していなくても使用できます。
(08/11/18)
カウンター
Q:ドイツ軍「II/358/205th ID」は、増援予定表では7ターン、カウンターでは8ターンに登場するよう記載されているがどちらに従えば良いか。
A:カウンターに従ってください。
Q:ソ連軍第249狙撃師団は、増援予定表では単に5ターンに登場するよう指示があるのみだが、第249狙撃師団第917連隊のカウンターには6ターンに登場するよう指示がある。どちらに従えば良いか。
A:増援予定表に従ってください。コマンドマガジン第81号のカウンターシートに、訂正したカウンターを添付しています。
Q:ソ連軍第32狙撃師団は、増援予定表では単に8ターンに登場するよう指示があるのみだが、第32狙撃師団第113連隊のカウンターには6ターンに登場するよう指示がある。どちらに従えば良いか。
A:増援予定表に従ってください。コマンドマガジン第81号のカウンターシートに、訂正したカウンターを添付しています。
(追記)ドイツ軍第20自動車化歩兵師団第90KGのサブカウンターに"SUB"の文字が抜けています。コマンドマガジン第81号のカウンターシートに、訂正したカウンターを添付しています。
(07/08/29)
カウンター
ドイツ軍の特火点ユニット「VL/Wien」のセットアップヘクスは、2113ではなく、正しくは2213です。コマンドマガジン第81号のカウンターシートに、訂正したカウンターを添付しています。
(07/08/29)
カウンター
ドイツ軍戦術チット#9「砲声測距部隊」が、チットとチャートで記載に違いがありますが、チャートに記載されているとおり、ソ連軍の戦術チット3,4,14〜16を無効にするが正しい記述です。コマンドマガジン第81号のカウンターシートに、訂正したカウンターを添付しています。
(07/08/29)
ZOCの有無に関して
2.41 6行目
〔誤〕戦術能力値が黒い■のに白抜きの文字で印刷されているユニットはZOCを持たない。
↓
〔正〕ZOCを持たないユニットは駒の中央に白帯が入っている。なお両軍のスキー・ユニットはスキー特典〔13.2〕を忘れないよう大きな白抜きとなっているが、これらスキー・ユニットはZOCを通常通り持っている事に注意。
(07/08/23)
2.42 8行目
〔誤〕戦術能力値が黒い■に白抜きで記載されているので
↓
〔正〕駒の中欧に白帯が入っているので。
(07/08/23)