RATTENKRIEG:STALINGRAD 『ラッテン・クリーク:スターリングラード』

【1.0】 はじめに

 

このゲームはドイツ第6軍及び第4装甲軍によるスターリングラード攻略戦を再現しています。プレイヤー数は2人で、1人はドイツ軍を、もう1人はソ連軍を受け持ちます。

【2.0】 ゲーム・コンポーネント

 

[2.1] 地図

地図は大きく「ドイツ軍後方」「ソ連軍後方」「スターリングラード」に分かれます。また「スターリングラード」は全部で12のエリアに分割されます。エリアの名前がグレーなら普通のエリア、赤なら市街地エリアになります。

 

[2.2]

1エリアに進入できるユニット数に制限はありません。

 

[2.3] 駒(ユニット)

ユニットには部隊名と戦闘力が印刷されています。

RATTENKRIEG:STALINGRAD 『ラッテン・クリーク:スターリングラード』 ユニット

 

[2.4] トランプ

ジョーカーを除く52枚のトランプを用意してください。

 

 

※本体(ハガキ)をお持ちでない方へ

下記より本体をダウンロードし、プリントアウトしてお使い下さい。

 

   本体のダウンロード (サイズ 3.6MB)

 

※プレイ補助シートのダウンロードについて

下記よりプレイ補助シートのPDFをダウンロードできます。

プリントアウトしてプレイにお役立て下さい。

 

   プレイ補助シート(ドイツ軍) (サイズ 58KB)
   プレイ補助シート(ソ連軍) (サイズ 79KB)

【3.0】 ゲームの準備と支配の定義

 

[3.1] ソ連軍の初期配置

ソ連軍の「Rifle」を普通のエリアに1個ずつ配置します。「13Gds」をソ連軍後方に配置します。「T-34」をトラクター工場に配置します。

 

[3.2] ドイツ軍の初期配置

「16Pz」と「100J」を除くドイツ軍ユニット6個をドイツ軍後方に配置します。

 

[3.3] ステップ

ジョーカーを抜いたトランプをよくシャッフルして、各ユニットごと以下の枚数のカードを配ります。どのユニットにどのカードが配られたかわかるようにしなければなりません。また配られたカードは自分だけ見ることが可能です。このカードを以後「ステップ」と呼びます。

 

  ドイツ軍装甲師団……4枚

  ドイツ軍自動車化歩兵師団、ソ連軍親衛師団……3枚

  ドイツ軍歩兵師団……2枚(100Jのみ1枚)

  ソ連軍歩兵師団(Rifle)……1枚

 

[3.4] 手札

ソ連軍プレイヤーには4枚、ドイツ軍プレイヤーには3枚の手札を配ります。残ったカードを山札とします。山札がなくなった時は、それまで使ったカードをシャッフルして山札とします。

 

[3.5] 後方エリア

両軍とも、敵軍の後方エリアへは進入できません。ソ連軍の後方エリアは矢印でつながっている3つのエリアに隣接しています。

 

[3.6] スターリングラード

ゲーム開始時、スターリングラードの12エリアは全てソ連軍が支配しています。どちらかの軍のユニットが単独でそのエリアにいると、そのエリアを支配したことになります。エリア支配を判定する最、孤立したユニット(8.10参照)は存在しないものと考えます。

【4.0】 勝利条件

 

第6ターン終了時にソ連軍後方と接続している3エリア全てを同時に支配していればその時点でドイツ軍の勝利、それ以外ならソ連軍の勝利です。

【5.0】 ターンの手順

 

  1. 増援登場フェイズ(第2、第3ターンのみ)

  2. ドイツ軍プレイヤー・ターン

  3. ソ連軍プレイヤー・ターン

    ※両軍プレイヤーが続けてパスするまで2と3を繰り返す。

  4. 両軍補充フェイズ

【6.0】 増援

 

[6.1] ドイツ軍の増援

第2ターンに2ユニットがドイツ軍後方に登場します。その際、規定のステップが山札から与えられます。

 

[6.2] ソ連軍の増援

第3ターンに39Gdsがソ連軍後方に登場します。その際、規定のステップが山札から与えられます。

 

[6.3] T-34

ソ連軍がトラクター工場を支配しており、かつ前のターンにT-34が除去されていたら、トラクター工場エリアにT-34が復活します。

【7.0】 作戦

 

[7.1] プレイヤーは自分のプレイヤー・ターンに行動させる自軍の1ユニットを指定し、作戦を実行します。作戦には次の種類があります。

 

  ●移動  ●戦闘  ●イベント  ●パス

 

ユニットの行動中、カードの枚数が許す限り、何回作戦を行っても構いません。

 

[7.2] 自軍支配下エリアの移動

自軍支配下エリアへ移動する時は、どこまででも移動できます。

 

[7.3] 敵軍支配下エリアへの移動

隣接敵軍支配下エリアへ移動する時は、

 

  ●そのエリアに敵軍ユニットがいなければ、手札1枚または行動中のユニットの1ステップをパイルします。

  ●そのエリアに敵軍ユニットがいれば、直ちに戦闘(8.0)が発生します。

 

[7.4] パス

使用できるカードがないなど、何も作戦を行わなかった時は「パス」を宣言し、そのユニットを裏返して行動が終了したことを示します。裏返されたユニットは、このターンの間、再び行動することはできません。

 

[7.5] 補充

自軍後方エリアにいるユニットを指定して、何も作戦を行わせない代わりに裏返しにすることでそのユニットのステップを1枚補充できます。既に裏返っているユニットは補充できません。また本来のステップ数を越えて補充することもできません。孤立状態(8.10参照)でも補充を受けられます。

 

選択ルール:ドイツ軍が有利に感じられる時は、補充はソ連軍のみが行えるものとしてください。

【8.0】 戦闘

 

[8.1] 戦闘は同一エリア内の敵味方のユニット間で発生します。敵軍ユニットがいる敵軍支配下エリアに進入したユニットは、必ず戦闘を行わなければなりません。自軍プレイヤー・ターンを行っているプレイヤーを攻撃側、他方を防御側と呼びます。

 

[8.2] 戦闘に参加するユニット

戦闘は常に1対1で行われます。攻撃側は行動中のユニット、防御側はそのエリアに複数のユニットが存在する場合、防御側プレイヤーの任意のユニット1個を選びます。戦闘の途中で戦闘するユニットを変更することはできません。

 

[8.3] 戦闘解決手順

1回の戦闘は次の手順で解決します。

 

  1. 攻撃宣言 → 2. 防御宣言 → 3. レイズ → 4. 戦闘結果の判定

 

[8.4] 攻撃宣言

攻撃側プレイヤーは手札か、攻撃側ユニットのステップ1枚を裏返しにして出します。ヒットしないカードを出して「ブラフ」に使用することも可能です。通常、絵札はイベントで使用しますが、ブラフとして使用しても構いません(しかし、絶対にヒットしません)。

[8.5] 防御宣言

防御側プレイヤーは攻撃を受けて立つか、損害を受ける(8.9参照)かを決めます。攻撃を受けて立つなら攻撃側同様、手札か防御側ユニットのステップ1枚を裏返しにして出します。ブラフとしてヒットしないカードを出すこともできますが、ステップは損害吸収に使用できるので、ブラフには使用しないほうが得策でしょう。

 

[8.6] レイズ

防御側がカードを出してきたら、攻撃側は別のカードを出して応戦できます。ただし、先に出したカードを手元に戻すことはできず、戦闘解決後に失われてしまいます。攻撃側がレイズを行えば、防御側も同様にレイズを行えます。

 

[8.7] 戦闘結果の判定

両軍のカードをオープンしてその戦闘における勝者を決めます。

 

  1. 戦闘を行った自軍ユニットの戦闘力以下のカードを出したプレイヤーが勝者です。

  2. 両軍とも1の条件を満たした時は、ドイツ軍なら黒、ソ連軍なら赤のカードを出したほうが勝者です。

  3. 両軍とも2の条件を満たした、または満たせなかった時は、より小さな数字のカードを出したほうが勝者です。

  4. それでも勝者が決まらなかった時はこの戦闘で使用したカードをパイルし、再度戦闘を解決します。

    攻撃側が再度の戦闘を望まない時、またカードがないために戦闘できない時は防御側が勝利します。

  5. 両軍ともブラフだった時は、防御側が勝利します。

 

[8.8] 戦闘力の修正

ユニットの戦闘力は以下のように修正されます。

 

  市街地で防御する歩兵(両軍とも)……+2

  市街地で防御する装甲師団(ドイツ軍のみ)……−2

  自動車化歩兵師団の戦闘力は修正されません。

 

[8.9] 損害

戦闘に敗れたユニットは次のいずれかを選択します。

 

  1. 隣接する自軍支配下エリアに退却する。退却したユニットは攻撃側、防御側を問わず裏返しにされます。

  2. ステップを1枚ロスする。

  3. 退却できるエリアがなく、ステップも残っていないユニットは除去されます。

  4. ソ連軍ユニットは後方へ退却できません。

 

[8.10] 孤立

防御側に複数のユニットがいて、戦闘を行った防御側ユニットが除去または退却した時、防御側プレイヤーはそのエリア内にいる他の防御側ユニットについて、以下いずれかの選択を行います。

 

  1. 隣接する自軍支配下エリアに退却する。退却したユニットは裏返しにされます。

  2. そのエリア内で孤立する。退却できるエリアがない時は、自動的にこちらを選択します。

 

孤立したユニットは移動ができず、戦闘の際は手札を使用できず、自身のステップしか使用できません。また戦闘結果による退却もできません。そのエリアが自軍支配下に戻ると、直ちに孤立状態から解かれます。

 

[8.11] 戦闘の継続

攻撃側が退却した場合、退却したエリアで裏返しになり、それ以上の行動ができなくなります。戦闘の結果、同一エリア内に両軍のユニットが残っている時(孤立しているユニットを除く)、攻撃側はもう一回攻撃を行うか、退却するかを選択しなければなりません。退却した時は退却したエリアで裏返しになります。

 

[8.12] T-34

T-34はステップを持ちません。単独で戦闘する時は手札しか使用できません。しかし同一エリア内の他のソ連軍ユニットが戦闘をする時、自身の戦闘力を加算できます。また同一エリア内の他のソ連軍ユニットが活性化した時、裏返しでないT-34も同時に活性化して一緒に移動、戦闘を行えます。T-34が参加する戦闘でソ連軍が敗れた時、退却またはステップを失う代わりにT-34を除去することができます。

【9.0】 イベント

 

[9.1] 絵札はイベント・カードとして使用します。イベントの内容は両軍によって次のように異なります。

 

  ●ドイツ軍

   〔スペード、クラブ〕  J…空軍支援  Q…突撃砲  K…戦闘工兵

   〔ダイヤ、ハート〕   J、Q、K…砲撃

 

  ●ソ連軍

   〔ダイヤ、ハート〕   J…狙撃兵  Q…モロトフ・カクテル  K…チュイコフ将軍

   〔スペード、クラブ〕  J、Q、K…砲撃

 

[9.2] 砲撃

行動中ユニットの同一エリアまたは隣接エリアにいる敵軍1ユニットを指定して砲撃を行います。山札からカードを引き、修正後の戦闘力以上の数字が出れば目標に損害を与えます。ママエフ墓地を支配している軍の砲撃なら絵札は自動的に命中、そうでなければ自動的に外れです。両軍とも敵の後方に対して砲撃できません。またドイツ軍はソ連軍のT-34に対して砲撃することはできません。

 

[9.3] 空軍支援

砲撃と同様ですが、目標ユニットの戦闘力は地形による修正を受けません。またママエフ墓地の支配に関係なく絵札は自動的にはずれです。砲撃と異なりT-34も目標にできます。

 

[9.4] 突撃砲

行動中のドイツ軍ユニットはこの行動が終了するまで戦闘力に2を加えます(装甲師団を除く)。

 

[9.5] 戦闘工兵

行動中のドイツ軍ユニットが行う次の戦闘では、市街地の地形効果を無効にできます。

 

[9.6] 狙撃兵

ドイツ軍プレイヤーの手札1枚をパイルします。どの手札を奪うかはソ連軍プレイヤーがランダムに決めます。

 

[9.7] モロトフ・カクテル

行動中のソ連軍ユニットが行う次の戦闘では、ソ連軍ユニットの戦闘力に2を加えます。

 

[9.8] チュイコフ将軍

行動中のソ連軍ユニットが行う次の戦闘では、ドイツ軍プレイヤーが先にカードを出し、その内容を確認した上でソ連軍プレイヤーはカードを出せます。または、このカードをパイルすることで、任意のソ連軍ユニットを表に戻すことができます。

【10.0】 手札の補充

 

[10.1] 両軍とも補充フェイズに手元に残している任意の手札をパイルできます。その後、手札が3枚に満たない時は、満たない枚数だけ山札から補充できます。

 

[10.2] ママエフ墓地

ママエフ墓地を支配しているプレイヤーの手札の枚数は4枚になります。

 

[10.3] 裏返しのユニット

両軍の全ての裏返されているユニットを表に戻します。