【付録ゲーム】
Second Front Now (ジェームス・C・ゴードン)
張鼓峰1938 (堀場 亙)
◆付録ゲーム『Second Front Now』マップ全体(A2サイズ)
◆付録ゲーム『Second Front Now』ディエップ付近
◆付録ゲーム『Second Front Now』パ・ド・カレー付近
◆付録ゲーム『張鼓峰1938』マップ(A3サイズ)
◆ユニット1(表面/12.5mm)
◆ユニット2(表面/12.5mm)
◆ユニット(一部拡大/12.5mm)
※別冊『大祖国戦争』の訂正・追加カウンターです。
◆ユニット(裏面一部/12.5mm)
※別冊『レジェンド・ビギンズ』、63号『Murmansk'41』の訂正カウンターです。
《連合軍の大陸反攻を迎え撃つため、ヒトラーは東部戦線放棄を決断した》
1943年9月、連合軍はドーバー海峡を押し渡り、北フランスに殺到した。大陸反攻の切り札、ラウンドアップ作戦が発動されたのだ。連合軍の本格的上陸作戦を44年以降と予想していたドイツ軍は虚を突かれた。海岸の守備隊はわずか……。こうして連合軍の作戦は成功するかに思われたが、順調に運んだのは序盤だけだった。米英連合軍の作戦成功は、そのまま戦争の敗北を意味することと悟ったヒトラーは、東部戦線を一挙にリガ=オデッサのラインまで引き下げて60個師団を抽出し、この巨大な予備兵力を北フランスに叩きつけたのである。
付録ゲーム『Second Front Now』は、COMMAND誌第44号に収録された作戦級ゲームで、火力の集中と指揮統制を簡潔なルールで再現したことで好評を得た『Voctory in Normandy』(コマンドマガジン第5号に収録)のシステムを元に、もし連合軍が43年9月に北フランスに上陸していたらという〈What if〉設定をテーマとしている。上陸の戦略目標をルール工業地帯の早期占領に定める事で、上陸海岸をパ・ド・カレー近郊に設定し、連合軍プレイヤーは防備には隙があるものの、要地が多いディエップ近郊か、突破正面は最短距離だが、側面に脅威を受けやすいパ・ド・カレーのいずれかの上陸海岸を選んで、ゲームを進める。
一方のドイツ軍は、43年時点では「大西洋の壁」建設こそ間に合っておらず、守備隊もわずかしかいないものの、一定の戦術的優勢を獲得できる程度の空軍力を有し、空挺奇襲まで可能になっている。また、オプションとして、勝利条件のハードルを上げるのと引き替えに、東部戦線の放棄案を実施する事が可能で、これにより連合軍に比肩する戦力をかき集められる。このようにして、『Second Front Now』は、単なる仮想設定の物珍しさにとどまらない作戦的な課題を両陣営に提示しているのだ。
また、第2付録として、「日本の戦歴」でもお馴染みの堀場亙氏のデザインによる『張鼓峰1938』も収録。81号に掲載された張鼓峰事件を題材に、満州、朝鮮、ソ連の国境地帯で勃発した日ソ激突を再現した、プレイアブルなミニゲームとなっている。
■コンポーネント
『Second Front Now』マップ A2/1枚
『張鼓峰1938』マップ/A3 1枚
カウンターシート/480個(12.5mm)
ルールブック/『Second Front Now』12ページ(実質10ページ)
『張鼓峰1938』8ページ(実質6ページ)
《歴史・ゲーム関連記事も充実》
特集「第二戦線を開け!」では、『Second Front Now』の前提となる戦史分析の翻訳記事、両軍の作戦指南の他、同ゲームの元ともなった『Victory in Normandy』のシステムについて、その将来性を考察し、同時に、どうして仮想戦は〈つまらない〉と見なされるのか、その一般論に潜む落とし穴について、『英国本土決戦』を例に考えます。
ゲームレビューには、米中激突を扱う近未来ゲーム『Red Dragon Rising』(S&T)を掲載。既存のシステムをアレンジし、かつ、大胆なイベント処理によってゲームに緊張感を加えることに成功した傑作ゲームについて、篠原史也氏が紹介しています。また、好評発売中の『大祖国戦争』についても、主に『ロシアンキャンペーン』との比較と発展性に焦点を当てて、山内克介氏のレビューを掲載しています。
また、ASL中〜上級者向けの包括的作戦研究「Fight to the Last Ditch for ASL」が始まります。連載第1回は防御側の理想的な初期配置について、理論的側面から考察します。
ゲーマーいちねんせい放浪記も遂に大団円!? 長く苦しい放浪の果てに見つけたゲームは、庭先に咲く小さな花だった……のか? 思いもよらぬ結末にご期待ください!!
■特集:第二戦線を開け!!
●付録ゲーム『Second Front Now』背景ノート
●決戦を勝ち抜くために/仮想戦の中に歴史を読む
●第二戦線の見つけ方
■ゲーム関連情報
●『Red Dragon Rising』(S&T)
●『大祖国戦争』(L2D/国際通信社)
好評連載
●検証;チベット暴動「グレートゲームの結末」(高貫布士)
●東部戦線仮想軍事小説「東方に戦風は吹く」(内田弘樹)
連載&不定期連載
●日本の戦歴
●地中海戦史
●ゲーマーいちねんせい放浪記
●復活!男泣き戦争映画塾
他、好評連載など
〜訂正&お詫び〜
5頁、World at Warの『Barbarossa』に関する記述で、「打撃軍ユニットだけが持つアスターリスクの効果が不明で、狙撃兵軍から改編する方法も記述が見当たらない」とありますが、正しくは存在します。
ルール5.7、ソ連軍が戦闘/移動シークエンスを選ぶと、打撃軍の戦闘力は2倍になり、そのことを忘れないようにするためにアスタリスクを戦闘力に付けている、とあります。改編については、ルール8.20の親衛赤軍への昇格と同じで、該当ターンに「RA(狙撃兵軍)」と置き換えると考えられます。
間違いをお詫び申し上げるとともに、今後このようなことがないよう注意いたします。
【マップ】
ヘクス1021:丘陵ではなく平地です。
地形効果表(湿地):機甲攻撃時の修正は「-3」です。
(08/09/27)
【訂正】 3.3 海岸堡
× ただし、Juno海岸は2つのエリアのどちらを使用してもよい。
○ 二つのエリアでJuno海岸の配列が異なっている。
(08/09/27)
【訂正】 7.3 ボックスからマップへの進入
(第5段落)
× 保管ボックス間の移動では〜
○ 保管ボックスへの移動では〜
(08/09/27)
【追加】 7.4 イタリアからの増援
デザイン・ノート:SFNの設定では、サレルノ上陸作戦が行われていない。そのための物資・労力と戦力は、より大規模でより重要な、北フランス沿岸部への上陸作戦に集中する必要があるからである。このため、先に行われたシチリア島上陸作戦によってイタリアのファシスト政権は実質的に戦争から脱落していたものの、イタリア半島におけるドイツ軍守備隊は比較的平穏でいられた。どのようなスケジュールでイタリアから部隊を引き抜くかをドイツ軍が決められるのは、こうした理由からである。
管理上の問題におけるリアリティを向上させるのであれば、次の選択ルールを採用すると良い。ドイツ軍プレイヤーはイタリア保管ボックスから南方保管ボックスへ移動させるユニットを、実際に移動させるゲーム・ターンの5日前に決めておく。例えば第1ゲーム・ターンに、ドイツ軍プレイヤーは、第5ゲーム・ターンに南方保管ボックスへ移動させる配置コード「It」のドイツ軍ユニット1個を選択する(そのことを示すため、一時的にイタリア保管ボックスのすぐ外に置いておく)。これにより、部隊がイタリアから戦場まで夜間の鉄道移動によって転送されるのに費やされる時間がより正確に表されることとなる。
(08/09/27)
【訂正】 8.1 概要
× RPを消費してユニットを再建する際には〜
○ ユニットにRPを消費する際には〜
(08/09/27)
【訂正】 9.1 概要
× 移動力は額面より1減少する。
○ 移動力は1に低下する。
(08/09/27)
【訂正】 9.3 ドイツ軍の補給源
(7行目)
× 連合軍ユニットに支配されるか〜
○ 連合軍ユニットがそこにいるか〜
(9行目)
× しかし、この連合軍ユニットがいなくなれば〜
○ しかし、この連合軍ユニットがいなくなるか、連合軍ユニットのZOCがなくなるか自軍ユニットの存在によってZOCを打ち消せれば〜
(08/09/27)
【訂正】 9.4 連合軍の補給源
(7行目)
× ドイツ軍ユニットに支配されるか〜
○ ドイツ軍ユニットがそこにいるか〜
(9行目)
× しかし、このドイツ軍ユニットがいなくなれば〜
○ しかし、このドイツ軍ユニットがいなくなるか、ドイツ軍ユニットのZOCがなくなるか自軍ユニットの存在によってZOCを打ち消せれば〜
(08/09/27)
11.1 概要
(最終センテンスを次のように変更)
また、そのヘクスに自軍ユニットのZOCだけが及び、敵軍ユニットのZOCが及んでいない時、そのヘクスを敵軍が支配していたなら、自軍の支配下に置くことができる。
(08/09/27)
【訂正】 11.6 ヘクスの支配
(5行目)
× 〜のヘクスを実際に占めないと〜
○ 〜のヘクスを実際に占めるか、EZOCを及ぼしているドイツ軍ユニットがいなくならないと〜
(08/09/27)
【訂正】 12.5 戦略移動
(1行目)
× 戦力移動
○ 戦略移動
(第3段落を次のように変更)
ドイツ軍プレイヤーは1CPを消費することで、1ゲーム・ターンにつき1ユニットを、北方保管ボックスと南方保管ボックスの間で(どちらかの方向へ)移動させられる。これも戦略移動の一つである。
(08/09/27)
13.2 射撃の方法
(第2段落の最後に次の文章を追加)
ヒットを受けた目標が完全戦力であれば裏返して減少戦力にする。ヒットを受けた目標が既に減少戦力になっているか1ステップしか持たない時は除去される。
(第3段落を次のように変更)
射撃は1回(=ダイス一振り)ずつ解決する。2ステップを持つユニットは、プレイヤーが望むのであれば、異なる目標に対して1回ずつ射撃できる。戦闘ボックス内で正面にいる敵軍ユニットを目標にしなければならないということはない。戦闘ボックス内の任意の敵軍ユニットを目標にできる(例外:13.5参照)。攻撃側、防御側とも、事前に射撃目標を全て宣言する必要はない。1回の射撃ごと、どの目標に対して射撃を行うかを宣言し、その射撃を解決する。
(08/09/27)
13.5 砲兵
(第1段落の最後に次の文章を追加)
戦闘開始時から敵軍に非砲兵ユニットがいないか、射撃の結果によって非砲兵ユニットを全て除去した場合は、敵軍砲兵ユニットを目標に選ぶことができる。
(08/09/27)
【補足】 13.6 戦闘後退却
ユニットを退却させるのは、そのユニットを受け持つプレイヤーが行う。
(退却の制限1〜3を次のように変更し、4を追加する。また4〜8のナンバリングを5〜9に変更する)
1. 退却により完全海ヘクスサイドを越えたり、マップ外へ出たり、敵軍ユニットがいるヘクスへ進入することはできない。
2. EZOCへ退却できない。自軍ユニットがいるEZOCへは退却できるが、その自軍ユニットが既に戦闘に参加していた時は、そのようなヘクスへは退却できない。
3. スタック制限を超える場合、自軍ユニットがいるヘクスへは退却できない。
4. EZOCでない空のヘクスがあるなら、スタック制限内であっても自軍ユニットがいるヘクスへは退却できない。
(08/09/27)
15.1 連合軍の艦砲射撃
(第1段落を次のように変更)
連合軍の艦砲射撃マーカーは、一つの沿岸ヘクス内で防御する全ての連合軍ユニットに+2の攻撃力修正を与える。また一つの沿岸ヘクス内にいるドイツ軍を攻撃する全ての連合軍ユニットに+1の攻撃力修正(マーカーの裏面を使用)を与える。艦砲射撃マーカーはゲーム開始時から、1ゲーム・ターンにつき1回(つまり1ゲーム・ターンにつき攻撃か防御のどちらかで)使用できる。
(第2段落内)
× 海岸堡
○ 沿岸
(08/09/27)
【明確化】 15.3 ドイツ空軍の制空権(LGAS)
LGASを取得した戦闘では、全てのドイツ軍ユニットが攻撃力プラス1、全ての連合軍ユニットが攻撃力マイナス1の修正を受ける。
連合軍が戦略空軍を投入した戦闘ではLGASの判定を行えない。
(08/09/27)
【明確化】 15.4 戦略爆撃
戦略爆撃の計画は変更できないが中止はできる。
戦略爆撃による攻撃のプラス修正は、目標ヘクスを攻撃する全ての連合軍ユニットに適用される。
(08/09/27)
15.5 連合軍の空挺部隊の撤収
(第2段落第3センテンス以降を次のように変更。また「編註」を削除)
休息によって減少戦力になった空挺部隊が完全戦力に回復するわけではない。減少戦力から完全戦力にするためにはRPを消費する必要がある。
(08/09/27)
【明確化】 15.6 連合軍の空挺降下
ドイツ軍ユニットのZOC以外に降下した空挺ユニットは損害判定を行う必要はない。
(第2段落第2センテンス以降を次のように変更)
連合軍プレイヤーは降下計画を変更できないが、キャンセルすることは可能である。1日に降下できるのは3個師団までで、それらは同じヘクスまたは別々のヘクスに降下して構わない。降下計画日になったら、連合軍プレイヤーは降下させる1個師団につき1CPを消費し、それぞれ降下を計画したヘクスに配置する。何らかの理由により(例えば、ドイツ軍ユニットが計画した降下ヘクスにいる場合)計画通りに降下できない時は、その空挺ユニットはイギリス保管ボックスにとどまることとなる。その日に別のヘクスへ降下するよう計画を変更することはできない(ただし、降下は行われなかったのでCPを消費する必要はない)。
(第6段落を次のように変更)
降下した空挺ユニットは、降下後、マップの陸地部分で25日間を経過してからでないと休息のための撤収を行えない。連合軍プレイヤーは、イギリス保管ボックス内で休息中の空挺ユニットの休息を中断し、代わりに海岸堡へ上陸させることができる。この場合、通常のCPが消費される。
(08/09/27)
Q:日本軍の一部がソ連のSの増援ポイントに隣接した状態で第2ターンが開始した。Sには2ターンの増援が配置されるが、この場合はスタック制限を無視して戦闘しても構わないのか?
A:ルール5.2にある通り、増援登場ヘクスのスタック制限は無視します。ルール8.4にはスタック・オーバーした状態での戦闘についての記述がありますが、前述の通り増援登場ヘクスはスタック制限は無視されるので、スタック・オーバーの状態とは見なしません。従って、もし増援登場ヘクスに対して攻撃を行なう場合は、そのヘクスにいる全てのユニットの防御力が加算されることになります。
なお、戦闘結果で強制退却が出た時、退却先がない場合は退却の代わりに1ステップ・ロスによってそれを賄えます(12.8参照)。よって第2ターンに増援で登場したソ連軍ユニットがいきなり全滅することはあり得ません。
(08/09/22)
Q:戦闘比のコラム・シフトはどのタイミングで行うのか?
A:ルール12.4に従って戦闘比を算出し、その上でモラルによるコラム・シフトが発生する場合には、実際の戦闘比から加減します。例えば、攻撃側の攻撃力が5、防御側の防御力合計が20だとします(1:4)。この時、攻撃側のモラルが4、防御側のモラルが3だとすると、差し引き+1で右に1コラム・シフトします。最終戦闘比は1:3となり、従って戦闘結果表上では1:2の欄を用いて解決することになります。
(08/09/22)