1941年夏、10月上旬、ソ連軍はドイツ軍の中で最も有名な装甲軍司令官、ハインツ・グデーリアン将軍が率いる強力な前進部隊に捕捉されました。ソ連軍はモスクワの南東125マイルにあるムツェンスクを目指して道路を進むドイツ軍の側面に対し、繰り返し反撃を行いました。この道路沿いのドイツ軍の攻撃は何度も阻止されたため、ソ連軍はそれより北に最終防衛線を敷く余力が生まれました。結局、ドイツ軍が到着するより先にムツェンスクの守りが十分に固められてしまったため、ドイツ軍はこの方面からモスクワへ圧力をかけることができなかったのです。
【付録ゲーム】
『Roads to Moscow: ムツェンスクの戦い』(ヴァンス・フォン・ボリス)
『ムツェンスクの戦い』はGMT社が発表した『Roads to Moscow』に入っていた作品の1つで、もう片方の『モジャイスクの戦い』は131号に掲載されました。本作の付録化で『Roads to Moscow』の全てが登場したことになります。この戦いは、小規模ではありましたが、モスクワ防衛で重要な役割を果たすこととなったのです。
『ムツェンスクの戦い』はムツェンスク周辺の戦いを再現する2人用作戦級ゲームで、2つのシナリオが準備されています。1人がドイツ軍を、もう1人がソ連軍を指揮します。作戦級のゲームでありながら、精密なシステムでモスクワ全面の戦いを再現している本作は、多くのユーザーからも付録化が期待されていたゲームで、じっくり時間をかけて対戦のできる好ゲームといえます。
ルールの理解をより良くするためのリプレイが収録されている他、歴史記事や関連記事も充実の内容でお届けします。
ゲームスケール
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1ターン=半日
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1ヘクス=約1.4km
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1ユニット=師団、旅団、連隊、中隊、大隊
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プレイヤー数=2人
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プレイ時間=3〜5時間程度
内容物(雑誌除く、全付録分)
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駒240個 (15mm角)
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マップ1枚 (A1判)
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ルールブック1冊(28頁)
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シナリオ・チャート(4枚)
CONTENTS
本誌 76ページ(フルカラー)
■特集
- ●モスクワの守護神―T-34とムツェンスクの戦い(大木毅)
- ●Macbeth of the Mtsensk(山内克介)
- ●ダービーもあるよ! 『モスクワ電撃戦2』トーナメント報告(岩永秀明)
- ●伝説の台風作戦〜ツーラ攻略案〜(近藤友樹)
■NEXT ISSUE
- ●次号予告 オルグン包囲戦
■READ & PLAY
- ●マーケット・ガーデン作戦の真打登場!?(山内克介)
- ●独自の太平洋戦争を構築する『大東亜共栄圏』(鹿内靖)
- ●TANKS+α 追加シナリオ2(堀場亙)
- ●Silver Bayonet(諸岡幸治)
■WAR HISTORIES
■COLUMNS
- ●ゲームから本へ 本からゲームへ(桂令夫)
- ●復活! 男泣き戦争映画塾(山内克介)
- ●ユニットよもやま物語(文/生駒望人 イラスト/速水螺旋人)
- ●野獣げぇまぁ拡大版(徳岡正肇)
■NEW COMERS
●新作ゲーム情報