1798年、フランスの勢力拡大に脅威を覚えたヨーロッパ諸国はフランスに対抗すべく第二次対仏大同盟を結成した。翌1799年にフランスの独裁権を確立したナポレオンは、第二次対仏大同盟を討つべく北イタリアへ進出する。その頃、オーストリア軍はイタリアのジェノヴァに篭城するフランス軍を攻囲開城し主力をトリノに集結させた。
ナポレオンの機動によってオーストリア軍は退路を遮断される形となったが、オーストリア軍は東進を決断し、アレッサンドリアまで兵を進める。オーストリア軍主力がトリノにとどまっていると誤認したナポレオンは、兵力を分散したまま西進を開始。1800年6月14日、アレッサンドリア近郊のマレンゴにおいて両軍は衝突することとなった。
【付録:シミュレーションゲーム(ウォーゲーム)】
『マレンゴの戦い Napoleon in Itaiy, 14 June 1800』
(ゲームデザイン:ブデヴィッド・C・イスビー)
『マレンゴの戦い』は1800年6月14日、北イタリアにおいて、ナポレオン率いるフランス軍とフォン・メラス将軍率いるオーストリア軍との戦闘を作戦レベルでシミュレートした作品です。この戦いは、ナポレオンの戦歴の中で最初の重要な勝利となりました。この日、緒戦においてメラス将軍のオーストリア軍はほとんど勝利しかけていましたが、ナポレオンは時宜を得た援軍の登場により勝者となることができたのです。
本作はSPI社から1975年に発売されたクワドリゲーム『Napoleon at War』に収録されていた作品のひとつです。ベースとなる同一のゲームシステムを用いて会戦ごとに準備された特別ルールを加えてプレイする作品で、マスト・アタックのシステムを採用したスタンダードな作品です。ウォーゲームのビギナーからベテランまでが楽しめる作品と言えるでしょう。
特集記事として、本作でも採用されている戦闘システムの「マスト・アタック」に注目して様々な角度からゲームに迫ります。なお、『Napoleon at War』の他3作品も以後付録掲載予定で進められています。
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ゲームスケール
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地図上の距離(1ヘクス)=約400〜800m
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1ユニット=600〜1000人
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プレイヤー数=2人
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プレイ時間=180分程度
内容物(雑誌除く、全付録分)
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駒120個1枚(15mm角)
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マップ1枚 (A1判1枚)
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ルールブック1冊(8頁)
ゲーム情報
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ソリティア性:普通
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ルールの難易度:普通
CONTENTS
本誌80ページ(フルカラー)
■特集
- ●ダニガン アット ワーテルロー(高梨俊一)
- ●アドテクノス社が描いたナポレオニック(石川豊)
- ●やっぱ、 ロシアンキャンペーン(山内克介)
- ●強制戦闘が表すもの(堀場亙)
- ●77年前の “台湾侵攻”(倉元栄一)
- ●赤と黒の最終ラウンド(宮永忠将)
- ●復活! 男泣き戦争映画塾(山内克介)
- ●ユニットよもやま物語(生駒望人)
- ●ゲームから本へ、本からゲームへ (桂令夫)
■NEXT ISSUE
- 次号予告 エムデン
■READ & PLAY
- ●Rise of Totalitarianism(山内克介))
- ●2MINUTES TO MIDNIGHT(諸岡幸治)
■SCENARIO
■WAR HISTORIES
■COLUMNS
- ●官渡戦役 100本組手(岩永秀明)
- ●ボードウォーゲームにおける“ユーザーインタフェース”の考察(長浜和也)
- ●第一次世界大戦航空機列伝 AGE of DOGFIGHT(宮永忠将)
- ●新シミュレーションゲーム批判序説(高梨俊一)
- ●ウォーゲーム・メカニクス(堀場亙)
- ●あなたの知らない(かもしれない)戦争マンガの世界(生江秀一)
- ●ガチャを回すな! ゲームを買え!(諸岡幸治)
- ●野獣げぇまぁ拡大版(徳岡正肇)
- ●新兵★通信
■NEW COMERS