ほぼ不定期連載  Conflict of Heroes: Awakening the Bear! ビギナーズガイド    <第4回：LOSと歩兵射撃>  by Takuya "Survivor"Suzuki

今回は、移動とならんでウォーゲームの根幹をなす戦闘について解説します。このゲームで戦闘といえば、ほとんどが銃砲の射撃を指します。

 

 

■ライン・オブ・サイト (LOS)

 

本題に入る前に、ライン・オブ・サイト(Line of Sight、略してLOS)について理解する必要があります。敵（目標）へ射撃をするには、まずその敵が見えていなくてはなりません。見えていることを「LOSが通る」といいます。LOSが通らければ射撃は不可となります。

 

LOSが通っているかを確認するには、射撃ユニットと目標ユニットのいるヘクスの中心線同士にまっすぐ糸をひくか、立てた定規をあてます。この時、両者の間に存在するLOS妨害地形（石造・木造建築物、森林、林）が糸や定規の両側に存在するようであれば、LOSは通りません。そうでなければLOSは通ります。

 

LOSが通るかどうかの判定自体には、ユニットの向きは関係ありません（が、向いている方向にしか撃てません）。

 

 

［LOS判定の例その1］ ※画像にカーソルを置くとアニメーションを見ることができます。

 

 

 

■高度とLOS

 

丘が存在する場合、LOSはどのように影響するのでしょうか？あなたが地上にいて、目の前に丘があるとします。この時、丘の頂に向かってまっすぐな線を引いてみます。線が最初にあたる各高度レベル（高度レベル1、高度レベル2…）にはLOSが通ります。しかし、線が2番目（以降）にあたる各高度レベルにはLOSは通りません。さらに、ある高度レベルの先に存在する、より低い高度レベルにもLOSは通りません。文章を読んだだけでは、いまひとつ理解できないと思いますので、図示しましょう。

 

 

［LOS判定の例その2］ ※画像にカーソルを置くとアニメーションを見ることができます。

 

 

 

■射撃（対歩兵）

 

LOSについて理解できたところで、今回の主題である射撃の話に移りましょう。

 

歩兵カウンターを見てください。カウンターの左上にある黒い数字は、射撃をする際に消費するAPです。左下にある赤い数字は、射撃力(Firepower, FP)です。その右横、つまりカウンターの下部中央にある数字は射程（射撃可能なヘクス距離）です。

 

射程とFPには密接な関係があります。目標への距離が射程を超えていても、2倍までの距離であれば、FPは2減少するものの射撃は可能です（長距離射撃）。目標への距離が1ヘクスであれば、FPは3増えます（近距離射撃）。

 

次いで、目標カウンターの右下に注目。上下に数字が2つ並んでいます。これは、射撃を受けた時、つまり防御時に使う数字で、防御値(DV)とよびます。

 

 

 

 

射撃の手順は以下のとおりです。

 

 

(1) 目標が射程内にいるか確認。

(2) 射程内にいたら、規定のAPを消費。

(3) 2D6（ダイス2個振る）をします。

(4) FPと(3)の出目を足します。さらにCAPを1消費するごとに1を足せます（最大2）。足し合わせた数字を攻撃値(Attack Value, AV)とよびます。

(5) 射撃側から見た目標の向きを確認。目標の正面への射撃であれば、大きいほうの防御値を、側面への射撃であれば、小さいほうの防御値を使います。これに防御側ユニットのいるヘクスの地形防御修整(DM)を加えます。

(6) (4)の数字＝AVと、(5)の数字＝DVを見比べます。AVがDV以上であればヒット（有効命中）となります。AVがDV+4以上の大きさであれば、目標は問答無用で壊滅となります。壊滅した目標は、マップから除去ユニットボックスに移します。

(7) ヒットを受けたユニットカウンターの下に、ヒットマーカーが1個置かれます。ヒットマーカーは何種類かあり、どれを置くかはランダムに決めます。

(8) これで、射撃の手順は完了し、次の行動に移ります。

 

 

 

■ヒットマーカーの効果

 

ヒットマーカーには8種類あり、いずれもヒットを被ったユニットの能力に制限を課すものとなっています（制限の詳細についてはルールブックを参照）。

 

 

 

 

既にヒットマーカーのあるユニットが再度射撃を受けヒットの結果になれば、壊滅になります（2個のヒットマーカーが置かれることはありません）。

 

各ターンの開始時に受け取れる総CAP数は、今まで壊滅したユニット1個につき1減ります。

 

 

［射撃の例］ ※画像にカーソルを置くとアニメーションを見ることができます。

 

 

今回のチュートリアルはここまで。次回は対車両射撃、砲兵射撃、回復などについて説明します。

 

<第5回へつづく>

 

 

 商品のご購入はこちらから