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■シミュレーションゲーム専門誌■【Command Magazine(コマンドマガジン) 】「コマンドマガジン第50号」コマンドマガジン第50号

 

発売日:2003年4月15日

価 格:3,780円

 

■コマンドマガジンWEBサイト─在庫なし

◆付録ゲーム

 

■『オデッサ攻防戦』(中黒 靖)

マップ・サンプル

 

■『北海道戦争』(砂漠のキタキツネ)

 

『北海道戦争』は『征途』(佐藤大輔・著/徳間書店)第2巻における「北海道戦争」を再現したシミュレーション・ゲームです。1人が国連日本援助軍を、もう1人が北日本軍を受け持ちます。

 

1ヘクスは約20km、1ターンは1〜2カ月、1ユニットは大隊〜連隊規模で、1951年6月から翌年8月まで(全12ターン)を扱っています。また小説内にも登場する、北日本軍の「弾幕大隊」「総攻撃(こちらは両軍が実施可能)」といった要素も、ルール化されています。もちろん国連軍による石狩湾上陸作戦(アイアンフィスト作戦)も実行可能。「やまと」「アラバマ」対ソ連義勇艦隊の海戦も、簡単なルールながら再現されています。

 

※本ゲームは小説に基づいて制作されており、実在の人物、事件などとは関係がありません。いかなる政治的目的も伴ってはおりません。また小説に描かれていない部分で、ゲームに必要と思われる要素は、本誌の判断で補完してあります。

 

 

◆ルール概要/豆田一智

 

【移動】

 

丘陵2移動力、川越え+1移動力、その他(平地と道路沿い)1移動力と極めてシンプル。道路の利点は、川越え消費無視、山岳進入可、赤色の一級線道路で戦略移動可、補給線の基準である。蹂躙攻撃は相手側の地形消費プラス3移動力で行えるが、戦車攻撃以外の戦闘支援がつかないので損害は大きい。なお重複敵ZOCからの蹂躙攻撃は禁止なので、防御側はこの点も忘れずに。特に初期の国連軍は、戦車支援を無効にする戦車ユニット自体が少なく、また減少戦力面のユニットが多いので、敵の戦車に攻められると追加1損害確定で除去される場面が多い。そのため国連軍は縦深防御を原則とし、蹂躙攻撃には最低4移動力、丘や川越しだと5移動力必要な点にも留意して、蹂躙できない場所に防御ユニットを配置する細心さが求められる。

 

また原則としてZOC to ZOCができないので、これを利用して弱小ユニットを縦深配置して敵の浸透を防ぐ手も有効だ。

 

なお、移動フェイズの開始時に補給下のユニットを「突破予備」に指定しておき、戦闘フェイズ終了後に移動・戦闘を行なわせることができるのも特徴で、通常戦闘と突破移動の間に防御側のリアクション(防御予備移動)はないため、蹂躙攻撃とも相まってゲーム展開は非常に流動的である。

 

国連軍ユニットは補給線が届かないヘクスで移動を終了してはならないので(通過は可)、敵地に侵攻する際は補給用に道路を確保しながら進むこと。

 

【戦闘】

 

1対3以下の攻撃不可で、7対1を上回る場合は最後に調整。例えば12対1に2シフト・ダウンなら10対1となって、7対1のコラムで解決。上限7対1から2シフトではないことに注意。また戦車、航空、艦砲、パットン支援は、戦闘比修正ではなく相手の損害を追加するものである。

 

特徴は『リング・オブ・ファイア』の流れを汲む「総攻撃」と「3シフト弾幕」。特に北日本軍は初期の電撃戦で第1有畑ラインを突破した後、第2有畑ライン突破のためには、これらを組み合わせて攻撃できなければ勝利は掴めない。極言すれば「弾幕」マーカーをどれだけ北日本軍が温存していたかで勝敗が決まることが多い。

 

【補給】

 

北日本軍は地図北端、国連軍は函館ヘクスまたは上陸橋頭堡マーカーを補給源として、そこから伸びる道路を基準とする。ユニット側から数えて、友軍支配下の道路ヘクスまで6移動力以内でたどれれば補給下。国連軍のみ港湾ヘクス限定補給あり。

 

国連軍の航空妨害は道路を打ち消すが、あくまで通常移動または突破移動フェイズの最初に置かれて最後に取り外されるので、予備指定と各種移動にしか影響を与えない。そのため航空妨害で補給切れとされても半分の移動力で接敵さえできれば、続く戦闘フェイズには全力で攻撃できることが多い。また戦闘解決の瞬間に補給判定なので、包囲されているユニットも敵ZOCに味方を入れて補給線を確保してやれば(通称「ヒモ付き」)補給下で攻撃できる。

 

なお自軍プレイヤー・ターンの終わりに補給切れだと各ユニット1ステップ・ロスなので、国連軍の上陸がうまくいって補給線を断たれると、前線の北日本軍は2ターンで確実に消滅することになる。

 

【上陸作戦】

 

第9ターンから実行可能で、上陸を宣言すると以後は国連軍が先攻プレイヤーとなる。つまり上陸宣言したターンは国連軍が前ターンに続けてプレイヤーターンを行うこととなる。

 

上陸はターン冒頭の「上陸作戦フェイズ」にまず第1波を上陸させ、戦闘フェイズまで待って上陸戦闘を解決。続いて予備拘置しておいた第2波を突破移動フェイズに突破移動として揚陸・移動させる。この際、移動力が許せば蹂躙攻撃も可能。

 

なお上陸宣言を行なうと、勝敗判定時に国連軍の得点からダイス1個の出目分がマイナスされる。ただし国連軍上陸艦隊をソ連義勇艦隊が迎撃しなければ、この罰則は免除される。

 

【勝利条件】

 

ゲーム終了時に獲得した勝利得点を比べて1点でも多い方が勝利。原則的に、北日本軍が有する5個機械化師団(各師団4ユニット×5=20ユニット)の動向が勝利の決め手となる。

北日本軍としては、機械化5個師団が第1有畑ラインを突破して5点、第2有畑ラインを機械化全ユニットが突破して20点、加えてゲーム終了時に国境の南側の各都市を支配下に置いていると各1点(北日本軍のみ換算。国連軍に都市の得点はない)、あとは戦略爆撃に伴うB-29の損害(出目1とB-29撃墜王)と、海戦での戦果が加算される。ただし突破得点以外の得点要因は、有畑ライン突破による得点合計を超えることはできない。

国連軍は除去した敵の機械化ユニットにつき各1点(上陸の結果、機械化全ユニットが除去される可能性大なのでほぼ確実に20点)、各有畑ラインを突破後、ラインを越えて戻った敵機械化師団1個につき1点(可能性は少ないが最大10点)、あとは海戦の戦果が追加されるが、上陸宣言に伴い最終的に1〜6得点減らされるのが悩ましいところ。

◆ダウンロード・サービス

 

『オデッサ攻防戦』地図(jpg)

※リンク先を保存してください。

■エラッタ/Q&A

●『北海道戦争』

●藤堂大尉の撃墜マーカー

 

(訂正)マーカーは3機撃墜となっていますが、正しくはルール通り2機撃墜です。

※ユニット、マーカーの訂正は、第52号に掲載されました。

 

【訂正ユニット】

下記のリンクより画像をダウンロードしてお手持ちのプリンタで出力していただき、ユニットに貼付してご使用ください(解像度を350dpiにしていただくと、ちょうど良いサイズになります)。

ユニット(表)   ユニット(裏)

(09/04/20)

●オーストラリア軍、ニュージーランド軍ユニット

 

(訂正)ユニットには登場ターンが第9ターンと記載されていますが、正しくは「ターン記録表」のとおり、第8ターンです。

 

(補足)またこれらのユニットは1ステップしか持ちません。なおトルコ軍は2ステップを持ちます。

●追加ルール

 

20.0 北日本軍のドクトリン

 

20.1 はじめに 本ルールは北日本軍プレイヤーを督戦するためのルールである。

 

20.2 勝利ポイントの調整 北日本軍は

 

1. 有畑ラインの突破

2. 都市の支配

3. 空戦の結果

4. 海戦の結果

 

でVPを得ることができるが、2〜3で獲得したVPの合計は、1で獲得したVPの合計を超えられない。つまり、有畑ラインを全く越えられないのであれば、たとえ空戦でどれだけB-29を撃墜しても、1VPも得られないわけである。

 

20.3 敗北条件 北日本軍は、第3ターン以降の各ターンの終了時に、その時点でターン数以上のVPを得ていなければ直ちに敗北する(第1、第2ターンは判定しない)。「都市の支配」は、ゲーム終了時に得られるVPだが、敗北条件の判定に関しては、そのターンにVPが得られるものとする。

 

プレイヤーズ・ノート:20.2に注意。有畑ラインを突破しなければ、事実上、北日本軍はVPを得られないので、第3ターンまでに機械化2個師団以上が第1有畑ラインを越えられなければ(まずそんなことはありませんが)、第3ターンの終了時に北日本軍はサドンデスで敗北することになります。

●『オデッサ攻防戦』

Q:ルーマニア地図外ボックスにいるユニットは、増援と同じ扱いで地図内に移動させるのでしょうか? それとも移動セグメントでマップ北側からマップに進入するのでしょうか?

 

A:増援と同様の手順で登場させてください。

Q:ソビエト「R」増援ユニットは6個ありますが、ランダムに選んだ残り1個はそのゲームプレイでは使用しないのでしょうか?

 

A:はい。残りの1個はゲームに登場しません。

Q:ソビエト分遣隊ユニットが戦闘で除去された場合は、全滅ユニットボックスに置かれるのでしょうか?(再び分割ユニットとして使用できない?

 

A:戦闘で除去された分遣隊ユニットも分遣隊ボックスに戻し再使用できます。

Q:10.10(海岸ヘクスは含まず)とあるが、海岸ヘクスの防御ユニットに対しては使用できないということか?

 

A:いいえ 海岸へクスも砲撃できます。砲撃距離を数えるときに海岸へクスを含めないいう意図です。

(03/12/18)

Q:10.12 戦闘結果の損害は、攻撃側と防御側のどちらに先に適用するのか(退却による損害吸収はどちらが先に決めるのか)。

 

A:まず攻撃側に適用後、防御側に適用してください。

(03/12/18)

Q:10.13 <上質問で攻撃側が先に適用する場合A1D1Rの戦闘結果において、攻撃側が退却した場合、防御側の損害はDRのみを適用し、双方が退却する扱いで良いか?

 

A:いいえ 攻撃側が退却した場合、防御側は退却も含めて一切の損害を免除されます。

(03/12/18)

Q:10.14 スタック制限違反による追加退却は、何ヘクスでもできるのか?

 

A:はい

(03/12/18)

Q:12.3 ソ連の増援「登場したユニット〜裏返しのまま置いておく」とありますが、その意図がわかりません。増援がマーカーであればプレイヤーの手元に保管とあるので、オデッサに置いた「Rユニット」は民兵だと分ってしまいます。

 

また、3、5ターンには3ステップの確定増援があるので、そのターンに「R」の民兵が増援になるとスタックオーバーになります。しかし「Rユニット」は、裏返しで置くので表になるまでスタックの判定ができないとも考えられるのですが、裏向きの意図と明確化をお願いできますでしょうか?

 

A:下記の通りルール12.3の後半の文章を修正ください。また、ルール中の「NI戦車マーカー」を「NI戦車ユニット」と読み替えてください。マーカーも含めて増援は全てまず、オデッサあるいはオデッサボックスに配置されます。また、スタック制限についてはオデッサボックスへの配置により解消してください。

(05/08/26)

Q:16.1 オデッサボックス「未使用の艦砲射撃〜直ちに除去される」とありますが、これは、受け取っているマーカー類だけと考えていいのでしょうか。オデッサを奪還した場合でも以後の未増援のマーカー類も使用不可でしょうか。

 

A:はい。受け取っているマーカー類だけです。奪還したなら、また、通常通り増援を配置することができます。

(05/08/26)

ルール12.3後半の修正

 

誤)登場した増援はオデッサに配置する。移動または使用するまで、裏返しのままオデッサに置いておく。移動するか(民兵の場合)ルーマニア軍ユニットに隣接されると、直ちに表に戻す。マーカーの場合は一時的にマップから取り除き、使用するまでソ連軍の手元に保管しておく。

 

正)登場した増援はオデッサあるいはオデッサボックスに配置する。移動または使用するまで裏返しのままオデッサあるいはオデッサボックスに置いておく。移動するか(民兵、NI戦車の場合)ルーマニア軍ユニットに隣接されると、直ちに表に戻す。表になった増援がマーカーの場合は一時的にマップから取り除き、使用するまでソ連軍の手元に保管しておく。

(05/08/26)

Q:とじ込みチャート

ゲームラウンド記録トラックの3ラウンド目の「ソ連軍増援」は「ソ連軍再編」のことか。

 

A:はい

(05/08/26)