コマンドマガジン第55号
発売日:2004年2月20日
価 格:3,780円
■特集:日露大戦争
【付録ゲーム】
ポート・アーサー The Russo-Japanese War (マーク・ミラー/DDH Games)
ツシマ (マーク・ミラー/DDH Games)
◆付録ゲーム『ポート・アーサー』(フルマップ)(『The Russo-Japanese War(GDW'75)』)
●ゲーム概要
日本軍→ロシア軍の順で移動・戦闘を繰り返しが基本。ユニットは師団が主力ですが、この他に後備旅団と騎兵部隊、砲兵部隊が存在する。また延翼競争や一時的な戦線維持に対応して、一部部隊を分割することも可能。
特徴的なのが補給に関するルールで、従来の生存維持・移動力・戦力確保の観点ではなく、戦闘継続という概念から設定されています。つまり、部隊同様に補給物資を移動・蓄積し、これを戦線背後に集積して、実際に消費しながら戦闘を行ったり、部隊の損耗を回復したりするわけです。日本軍について考えれば、旅順と奉天のに方面に対して、実戦部隊の展開のみならず、補給物資の割り当ても考えながら戦局全般をコントロールする必要があるわけです。
また、海戦ゲーム『ツシマ』と連動させることで、文字どおり戦争全般を再現することも可能です。バルチック艦隊の回航までに陸軍が旅順を落とせるか? ロシアも艦隊現存主義はもちろん、陸戦の苦境を積極的な制海権争奪戦で支えるなどの判断も可能です。
日本軍の勝利条件は旅順と奉天を落とすことです。ポイント蓄積型の勝敗ではありません。
◆付録ゲーム『ツシマ』(ハーフマップ)
●ゲーム概要
戦略マップ上で移動・索敵・戦闘を繰り返すのが基本システムです。当時の指揮統制を反映して、同一カテゴリーの艦種(戦艦/巡洋艦)で戦隊を組む点が特徴です。同一ヘクスで索敵を実施し、成功すれば戦闘ボード上で海戦が発生します。戦略マップ上では、危険水域での座礁判定や機雷敷設、示威砲撃。またボード上で行われる戦術戦闘では、砲撃戦の他、駆逐艦や水雷艇による肉薄突撃、煙幕展帳、沿岸砲台などの要素も再現できます。
■掲載記事
●巻頭完全リプレイ&海戦イントロダクション
「維新の大業、満州の戦野に完結す」
●ヒストリカルノート
「日露戦争の行方」
「蔚山沖海戦(ロイヤルネイビー・シナリオ)」
●エポック日露戦争 公式ルール明確化
●『装甲擲弾兵』シナリオ2解説
●『Advanced Tobruk』翻訳記事
「Tank Tactics Guide」前編
【カウンターシート】
【訂正】
日本軍ユニットの広島第5師団のIDが「6」になっていましたが、「5」の間違いです。
※コマンドマガジン第56号のカウンターシートに、訂正したカウンターを添付しています。
[8.2]戦闘前退却
追加・ディベロッパーズノートも含めて全て削除し、以下の内容に置き換えてください。
攻撃宣言後、スタックしていない単独の騎兵、コサック、後備旅団は1ヒットの損害を受けて、1ヘクス退却できます。攻撃側はそのヘクスに前進できます。攻撃が宣言されたので、補給は消費されます。
[12.2]砲兵
赤字の内容に置き換えて、本文を読み直してください。
攻城砲はまったく異なります。各攻城砲ユニットは2ヘクスの射程を持ち、隣接するヘクスを攻撃できません。砲撃する攻城砲の戦闘力を合計し、攻城射撃結果表を使用します。ダイスを1個振り、結果を目標ヘクスの敵ユニットに適用します。攻城砲による1回の攻撃には補給1ユニットの消費が必要であり(つまりユニットごとではなく、複数の攻城砲による砲撃でも1ポイントですむのです)、固定の補給源からの補給では射撃できません。補給下で攻撃を受けたときは、額面の戦闘力で防御します。補給切れの時は、防御力は0になります。攻城砲の射撃は、補給・増援フェイズに行います。
[16]ロシアの初期配置で「鴨緑江東岸」となっていますが、正しくは西岸になります。ですから正確なセットアップヘクスは(1706/1606/1506/1406/1306/1205/1105/1004〉ヘクスのいずれかに配置となります。朝鮮領内には配置できません。
〈陸戦マップ〉の移動力表
司令部ユニットの移動力は歩兵と同じです。従って表(上から4列目)にある司令部ユニットは補給ユニットの間違いです。
(04/06/25)
Q:4.2項 鉄道移動可能ユニット数の制限がなくなるのは条件を満たしたターンからか、それとも次ターンからか。
A:鉄道移動可能ユニット数の制限がなくなるのは条件を満たしたそのターンからです。従ってロシア軍移動制限解除ダイスは移動前に振ります。
Q:ヘクスの支配に関するルールの記述に誤り(現状では、鉄道ヘクス又はその隣接ヘクスに味方部隊が並んでいなければ支配しているとは見なさないことになる)があると思われますが。
A:ヘクス支配の定義は、原則としてそのヘクスに戦闘力を持ったユニットが最後に進入/通過することです。従って鉄道ヘクスを日本軍が支配するためには直接鉄道ヘクスを踏んでいかなければなりません。
ルール文中の「ZOCは領土の支配に使われます」という記述は、ヘクス支配の定義としてではなく、敵ユニットの移動を食い止めるという意味でのZOCの解説とお考え下さい。
Q:ある鉄道ヘクスに敵ZOCが及んでおり、そのヘクスに味方ユニットが存在している場合、そのヘクスは味方が支配していると解していいのでしょうか。この場合、そのヘクスまでは鉄道移動により進入できるのでしょうか。
A:あくまで支配はユニットがそのヘクスに最後にいたこと(たとえそのまま移動を継続してそのヘクスからいなくなったとしても)ですので、ご質問の件では「友軍ユニットのいる敵ZOC下の鉄道ヘクスまで鉄道移動で侵入可能です」。
Q:ZOCを持たないユニットであっても、鉄道ヘクスに隣接していれば、その鉄道ヘクスを支配しているのでしょうか。
A:あくまで支配はユニットがそのヘクスに最後にいたこと(たとえそのまま移動を継続してそのヘクスからいなくなったとしても)ですので、ご質問の件では「鉄道ヘクスに隣接しただけではその鉄道ヘクスを支配したとは見なされません」。
Q:4.4項 1ターンで戦略移動できる距離は無制限なのでしょうか。
A:ある1ターンに戦略移動できる距離は、あくまで移動開始時にいた戦略移動ゾーンに隣接した戦略移動ゾーンまでです。言い換えればあるユニットは各ターンに隣の1ゾーンまでしか戦略移動はできません。
例えば第2ターンの移動フェイズに「日本」ゾーンから戦略移動を開始したユニットは、「鴨緑江以南朝鮮」ゾーンまたは「釜山」ゾーンに入ったらそこで移動を終えます。それらのユニットは第3ターンの移動フェイズになったら、、「鴨緑江以南朝鮮」ゾーンから朝鮮国内マップ上へ、または橋頭堡ゾーンからいずれかの沿岸ヘクスにある橋頭堡マーカのあるヘクスへ移動できます(マップ上でそのまま全移動力で移動を行います)。釜山ゾーンからであれば隣接する「鴨緑江以南朝鮮」ゾーンへ移動して終わりです。もちろん日本ゾーンへ逆戻りしたり、そのまま戦略移動ゾーンに留まるのは自由です。
Q:戦略移動ゾーンの赤と青に色分けの意味は?
A:「前ターンにそのゾーンへ戦略移動してきたユニット」と「今ターンにそのゾーンへ戦略移動してきたユニット」とを区別して置けるようにと、原版に追加して日本版オリジナルで記載したもので、ルールで規定されるようなものではなくプレイヤーの便宜を図るためのものにすぎません。
Q:1ターンに戦略移動と通常の移動の両方を行えますか。(上陸侵攻ルールには、上陸後に全移動力を使用できるとされているが、朝鮮半島側からの登場は明記されていない)
A:朝鮮半島側からの登場に関しては戦略移動ゾーンから盤上への登場は、あくまで隣接した戦略移動ゾーンへの移動と同様に見なします。従って同一ターンに、「日本」または「釜山」ゾーンを進発して「鴨緑江以南朝鮮」戦略移動ゾーンへと移動し、さらにそこから朝鮮領内マップ上へ移動することはできません。
ただし例外として、海上輸送の快速性によって「鴨緑江以南朝鮮」から「橋頭堡(イカリ印)ゾーン」に戦略移動したユニットだけは、その移動フェイズ中に盤上に上陸して全移動力を使用して移動できるとお考え下さい。
Q:上記がYesの場合、ゾーンからヘクスマップに登場する際に、登場ヘクスの移動コストを消費する必要はありますか。
A:盤上にユニットが登場する際は、通常通り登場ヘクスの移動コストを消費して現れます。
Q:6.1項 統合されたユニットは、統合されたターンにおいて、統合後に移動を継続できますか。
A:統合後に移動を継続できます。
Q:移動を継続できるとした場合、その移動力は、統合に関与したユニットの残存移動力のうちもっとも少ないユニットの残存移動力と同数となりますか。
A: 統合に関与したユニットの残存移動力のうちもっとも少ないユニットの残存移動力と同数となります。
Q:13項 沿岸ヘクスから戦略移動ゾーンへと戦略移動することはできないのですか。
A:陸戦ゲームにおいては沿岸ヘクスから戦略移動ゾーンへと戦略移動することはできません。ただし陸海連結ゲームにおいては橋頭堡または港ヘクスから輸送船に乗り込んで他へ海輸することが可能になります。
Q:15項・ヘクス支配に関するルールを明確化してください。
A:ヘクス支配の定義は、原則としてそのヘクスに戦闘力を持ったユニットが最後に進入/通過することであり、従って奉天や旅順ヘクスを日本軍が支配するためには直接「奉天」0623ヘクス、または「旅順」4923ヘクスを戦闘ユニットが踏んでいることが条件となります。(10/1)
8.5項 砲撃:《一方の隊列が他方より長い場合……》のパラグラフを、次の文章と置き換えてください。
一方の戦隊の数が他方より多い場合、以下のルールを適用します。射撃する側の戦隊数が多い場合、戦隊数で数えて3を超えて敵より多い戦隊は砲撃できません(つまり敵の戦隊数+3コマでは砲撃可能)。どの戦隊が砲撃可能かの選択肢はなく、近いものから+3個戦隊までの砲撃が可能です。つまり、第1戦隊は敵の最後から3番目の戦隊を砲撃し、第2戦隊は最後から2番目の戦隊を砲撃し、第3戦隊は敵の最後の戦隊を砲撃するというわけです。
そして、8.5項の最後、
《もしある戦列の数が敵方よりも多かったら……》のパラグラフを削除してください。