明治維新によって近代国家の道を歩みだした日本は、列強と肩を並べるべく富国強兵とともに植民地拡大に乗り出していた。その中で、朝鮮半島をめぐり欧州の大国ロシアと対立。1904年遂に日露両国は遼東半島の利権をめぐる直接対決により雌雄を決する事となる。
ロシア極東の最前線とも呼べる軍港・旅順にバルチック艦隊がヨーロッパより到着する前にこの地を占領したい日本は多大な犠牲を払いながらも旅順要塞と軍港の占領に成功する。その後旅順攻撃を担っていた乃木希典の第3軍は北への展開を開始。遼東半島に展開するロシア満州軍を追い遼陽会戦で勝利した日本軍は、奉天へと至った。日本は、奉天でロシア陸軍を殲滅させこの戦役を決定的な勝利で締めくくることはできるのだろうか?
【付録ゲーム】
『奉天 MUKDEN』
(ゲームデザイン:タイ・ボンバ)
『奉天』は、Decision Games社の『Strategy & Tactics#326』に掲載された『MUKDEN 1905』の完全日本語版になります。対戦型のウォーゲームで、プレイヤーは日本軍かロシア軍を担当し雌雄を決します。
日露戦争における地上戦最大の戦いと評される奉天会戦をタイ・ボンバ氏がゲーム化。師団・旅団・連隊規模(ロシア軍騎兵のみ軍団規模)で奉天会戦の戦場を再現している本作は、各部隊の戦力がステップ数を表しています。両軍ともに部隊をすり減らしながら日本軍は奉天の占領を目指し、ロシア軍はそれを阻むために行動します。
本作は部隊運用が鍵を握り、どれだけの規模の戦力をどう展開するかを計画的に進められれば有利に戦局は展開するでしょう。ただし、各部隊の行動は両陣営1ユニットずつ交互に行動をするので、数手先の展開を見越した「計画」が必要になります。戦闘の結果、戦闘後前進の結果、連続攻撃や索敵攻撃などの本作特有の行動結果によっては予想を遥かに超える戦局の展開を読む必要が出てきます。
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ゲームスケール
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地図上の距離(1ヘクス)=4.9km
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1ユニット=軍団、師団、旅団、連隊
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プレイヤー数=2人
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プレイ時間=240分程度
内容物(雑誌除く、全付録分)
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駒120個2枚(15mm角)
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マップ1枚 (A1判1枚)
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管理シート (A4判2枚)
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ルールブック1冊(8頁)
ゲーム情報
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ソリティア性:高い
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ルールの難易度:低い
CONTENTS
本誌76ページ(フルカラー)
■特集
- ●奉天会戦
なぜ日本軍はロシア軍の包囲殲滅に失敗したのか?(長南政義) - ●リプレイ:謎解き! ムクデンの旅!!(岩永秀明)
- ●復活! 男泣き戦争映画塾(山内克介)
- ●ユニットよもやま物語(生駒望人)
- ●ゲームから本へ、本からゲームへ(桂令夫)
- ●奉天会戦ゲーム総覧(堀場亙)
■NEXT ISSUE
- 次号予告 上海事変 1937
■READ & PLAY
- ●Push of Pike(倉元栄一)
- ●NATO(諸岡幸治)
- ●アーヘン、それともルール河か(山内克介)
- ●尖閣ショウダウン20XX デザイナーズファイル(篠原史也)
■WAR HISTORIES
■COLUMNS
- ●新シミュレーションゲーム批判序説(高梨俊一)
- ●第一次世界大戦航空機列伝 AGE of DOGFIGHT(宮永忠将)
- ●ウォーゲーム・メカニクス(堀場亙)
- ●あなたの知らない(かもしれない)戦争マンガの世界(生江秀一)
- ●ガチャを回すな! ゲームを買え!(徳岡正肇)
- ●野獣げぇまぁ拡大版(徳岡正肇)
- ●新兵★通信
■NEW COMERS