発売日:2013年3月25日
価 格:本体価格3800円+税
■JWC版『ドイツ戦車軍団』について
『ドイツ戦車軍団』は、1982年にエポック社「ワールドウォーゲーム」シリーズ第7作として出版された、入門用ウォーゲームです。
初版には3つのゲームが入っており、「エル・アラメイン」「ダンケルク」そして「ハリコフ攻防戦」を順にプレイすることで、誰でもウォーゲームの基礎と実力が身につく実践的な作品でした。特に「ハリコフ攻防戦」は、初心者のみならず中・上級者も腰を据えてプレイできる作戦級ゲームの名作です。
ルールブックには、作戦級ウォーゲームをプレイする上で重要となる、攻撃と防御に関する基本的な考え方や具体的なテクニックが記載されてしました。もちろん、各ゲームについても、ヒストリカルノートやプレイの要点が押さえてありました。
このJWC版ではさらに「コンパス作戦」を追加。ミニゲームながら作戦のバリエーションは豊富で、『ドイツ戦車軍団』の美点を受け継いだゲームに仕上がっています。
JWC版『ドイツ戦車軍団』は、2002年に『コマンドマガジン』 第47号の付録として収録されたもの(以下、CMJ版)をベースに、以下の変更を行っています。
- ルールブックの構成
3作のゲーム・ルール全て一冊のマニュアルに収録されていましたが、使い勝手が悪かったため、JWC版ではそれぞれ分冊し、重複するルールも掲載して、専用ルールだけでも理解できるように再編集しました。
- 地形表の追加
原版、CMJ版とも地形表はルールブックに収録されていましたが、JWC版ではプレイのしやすさを考慮してマップにも記載されています。
- 入門ガイドブックの再編集
入門ガイドブックは原版のルールブックから個別ルールにあたる第三~五部を抜いたものですが、その他の歴史概説、戦略・戦術はそのまま収録されています。また、CMJ版発売時、発売後に発表されたゲーム関連記事も収録されています。
- コンポーネントの変更
ユニット・デザインはCMJ版をベースにしていますが、裏面の色を所属別に分類した上、初期配置ヘクスまたは登場ターンを印刷しました。また「ハリコフ攻防戦」用、汎用マーカーを追加しています。
- 「コンパス作戦」の追加
JWC版では故・坂本拓哉(OMEGA7)氏がデザインした「コンパス作戦」を収録しています。
■各ゲームについて
- 「エル・アラメイン」
「エル・アラメイン」は、ロンメルのアレクサンドリアに達する最後のチャンス、第二次エル・アラメイン戦をゲームにしたものです。『ドイツ戦車軍団』に入っている四つのゲームのうち最もやさしいもので、入門者向けです。一人がドイツ・イタリア軍を、もう一人がイギリス軍を受け持って対戦します。攻撃と攻撃の基本が学べます。
- 「ダンケルク」
「ダンケルク」は、1940年の、ドイツ軍の西方電撃戦をテーマにしたゲームです。一人がドイツ軍を、もう一人がフランス、イギリス、ベルギーの連合軍を受け持って対戦します。「エル・アラメイン」からさらに踏み込んだ戦術が必要になり、また、連絡線の要素も加わります。
- 「ハリコフ攻防戦」
「ハリコフ攻防戦」は、1943年冬季の第三次ハリコフ攻防戦をテーマにしたゲームです。一人がドイツ軍を、もう一人がソ連軍を受け持って対戦します。どちらのプレイヤーも、守勢と攻勢の両方を考えなければ勝てないゲームです。
- 「コンパス作戦」
「コンパス作戦」は、1940年12月に発動された、北アフリカ戦線でのイギリス軍による反攻作戦の前半部にあたる、12月9日から11日のシディ・バラニ周辺の戦いを再現したウォーゲームです。一人がイギリス軍を、もう一人がイタリア軍を受け持ちます。サイズはダンケルクと同じ小さいサイズですが、熟練者向けの考えどころの多いゲームです。
JWC版『ドイツ戦車軍団』に関しては、今後もウォーゲーム専門雑誌「コマンド・マガジン日本版」サイト及び公式サイト(http://wargame-classics.jp/)にてサポートを行っていきます。